ゆうあいの郷では、介護職員の介護全般に渡る知識(技術)の向上を目的に、各種委員会が主体となり研修
会を行っております。
4月8日、副主任と、機能訓練士が講師となり、ポジショニングの研修を行いました。
「ポジショニング」とは、褥瘡(床ずれ)の防止や関節拘縮の予防、安全な摂食・嚥下、呼吸管理、そして
介護されるご利用者の快適性や、活動性の向上のための「姿勢・活動ケア」と位置付けられ、介護現場では
必要不可欠な技術の一つです。
”褥瘡(じょくそう)”とは、寝たきりの状態や車椅子生活などをきっかけとして皮膚の血流が滞ってしまう
ことで生じる皮膚疾患を指します。皮膚の赤みやただれ、ひどくなると潰瘍(かいよう)や細菌感染を生じ
る場合もある怖い病気です。
健康で、運動機能に問題のない場合は、無意識のうちに体位(体の向き)を変えることで、圧力が一部の
皮膚にかかり続けません。しかしながら、寝たきりになっている方や、筋肉や神経の疾患に関連して動けな
い方などは、自分の意識で体位を変えることができません。そのため、一部の皮膚に対して持続して圧力が
かかり続けることになり、充分な血流が確保できない状態となり、皮膚に充分な栄養や酸素が行き渡らなく
なります。その結果、褥瘡が発生します。寝ている際、床マットと接する部分は、特に圧迫がかかりやす
く、骨の出っ張りがある部位(仙骨部、踵や臀部、肘など)に褥瘡を認めることが多いのです。
だからこそ私たちは、ベッド上でのポジショニングや、おおよそ2時間おきの体位交換をしっかり行なう
必要があるんです。
また、長時間の不動や、筋肉の緊張が続くことで、関節等が固まって動かしにくくなる”拘縮”において
も、発生、進行に繋がらないために、クッションをうまく使用したポジショニングが重要となります。
今回の研修では、ベッド上のポジショニングについて中心に
①講師による正しいポジショニング、クッションの使用方法を実践を交えての説明
②グループ分けし、職員で正しいポジショニングの実践と、不適切なポジショニングの体験
③質疑応答
以上について学ぶことが出来ました。